現地人が教える本場タコスを楽しむ方法
メキシコ料理と言えばタコスを思い浮かべる人が多いかと思います。
日本で食べられるタコスはトルティージャにひき肉、レタス、トマト、チーズ、トマトなどが載っているのが一般的。
でもメキシコ人に言わせれば、
「偽タコス」
「アメリカナイズされたタコスで、タコスではない」
です。
確かに実際に本場メキシコで食べられるタコスとは全く別物です。
そこで今回は本場のタコスについてのアレコレをご紹介したいと思います。
メキシコのタコスとは?
とうもろこしまたは小麦で出来たトルティージャの皮に肉を肉を挟んで、玉ねぎ、パクチーを載せてサルサとレモンをかけて食べるのが一般的なメキシコのタコス。
タコスはご飯のように毎食食べているようなイメージがあるかもしれませんが、主に
晩ご飯、昼ご飯として食べます。
メキシコの国民食であるだけに家庭、レストラン、屋台、お持ち帰りと様々な場所で食べることが出来ます。
屋台では1つ8ペソ~15ペソ(50円~90円くらい)で食べることができ、日本人の一般男性であれば7、8つ食べればお腹いっぱいになります。
トルティージャの種類
トルティージャには主に2種類あります。
とうもろこしでできたトルティージャ デ マイス(Tortilla de maiz)
小麦でできたトルティージャ デ アリナ (Tortilla de harina) の2つで、
おすすめはとうもろこしのトルティージャ。とうもろこしのトルティージャは焼いた時にホクホク感があり、とうもろこし特有のいい匂いがします。
またとうもろこしの種類によって黄色、白、青色のトルティージャがあります。
タコスの種類
タコスに挟む肉の種類は豊富。牛肉、豚肉、ヤギ肉、鶏肉、チョリソ、海鮮など無限にあり、所変わればタコスも変わります。
▼タコス アル パストール(Tacos al pastor)
メキシコ一番人気のタコス。薄くスライスした豚肉をachiote(ペ二ノキからできる食紅)、チレ、にんにくなどが入ったスパイス液にマリネ漬け。マリネ漬けされた肉を串に刺し、ケバブの機械で焼く。
しっかりと味付けされた肉とトルティージャが絶妙にマッチ。パイナップルも載せて食べることが多い。
どのタコスを頼べばいいか迷ったらまずタコス アル パストールを。
▼タコス デ カルネ アサダ(Tacos de carne asada)
牛肉のサイコロステーキ。
味付けは塩だけのシンプルな味付けなので、サルサを楽しみたい人やシンプルなタコスを食べたい人におすすめ。他の具材に比べて当たりはずれが少ないタコス。
ほとんどのタコス屋さんで食べることが出来る。
▼タコス デ チョリソ(Tacos de chorizo)
チョリソ(香辛料やパプリカを混ぜて作ったソーセージ)が入ったタコス。
他のタコスの具材と同じ鉄板で焼いているので、肉のうま味を吸い込んでいることがあり、ジューシーな味わいを楽しめる。
ピリッと辛く、肉だけでは物足りない人にはおすすめ。
▼タコス デ ビステック(Tacos de bistec)
塩と胡椒で味付けした牛肉の入ったシンプルなタコス。
タコス デ カルネ アサダと並んでタコスの初心者におすすめ。
▼タコス デ ぺスカド(Tacos de pescado)
白身魚のフライが入ったタコス。
主に沿岸部の都市で食べることが出来る。フライにサルサ以外にもタルタルソースもかけて食べるので、日本人の口にも合う。また白身魚以外にもエビやタコのタコスもある。 沿岸部を訪れたら必ず食べたいタコス。
▼タコス デ スアデロ(Tacos de suadero)
柔らかい肉が特徴のタコス。
塩で味付けした牛肉の塊を油で炒めて、みじん切りにしたもの。スアデロとは牛の脇部分の肉で、他の肉に比べて脂っぽい。
▼タコス デ トリパ(Tacos de tripa)
ホルモン系のタコス。
牛の腸を油で炒めたものを挟んだタコス。
メキシコでもタコスとしてホルモン系の部位を食べる。他にも牛の脳や肝臓、タンなどもある。細かく刻んであることが多く、見た目ではどの部位か分からないことが多い。普通のタコスに飽きた人は試してみては如何でしょうか。
サルサ
サルサはタコスだけでなく、メキシコ料理には欠かせないもの。
様々な唐辛子を組み合わせて作られるので、サルサの種類は無限。
ここでは主要なサルサ4つをご紹介します。
▼サルサ ロハ(Salsa roja) 辛さ:★★★☆☆
その名の通り赤いサルサ。
赤トマトをベースに唐辛子やコリアンダー(パクチー)などから作られる。
どのメキシコ料理にも合う定番のサルサ。
▼サルサ ベルデ(Salsa verde) 辛さ:★★★★☆
その名の通り緑サルサ。
緑トマトをベースに唐辛子やコリアンダー(パクチー)などから作られる。
▼サルサ ランチェラ(Salsa ranchera) 辛さ:★★★★★
その名の通り牧場のサルサ。
赤トマト、玉ねぎ、にんにく、唐辛子を軽く煮込んだサルサで、
サルサ ロハ/ベルデに比べて少しドロドロしている。少し濃い味のサルサ。
▼サルサ メヒカナ(salsa mexicana) 辛さ:★★☆☆☆
その名の通りメキシコサルサ。
具材のトマト、玉ねぎ、コリアンダー(パクチー)の色がメキシコの国旗と同じ色のためにその名がついている。
生のサルサのためあっさりとしていて、海鮮系タコスにおすすめ。
トッピング
タコスを美味しい食べるために欠かせない3つのトッピングがあります。
▼ライム
サルサと並んでメキシコ料理には必要不可欠なのがライム。
ライムはサルサの辛さを中和してくれたり、さっぱりと味わいにしてくれる。
タコスはもちろん、メキシコのカレー「モレ」やポテトチップスにまでかける。
ちなみにメキシコ人はライムを「レモン」と呼んでいる。
▼玉ねぎ
タコスに欠かせない野菜と言えば玉ねぎ。
生玉ねぎのシャキシャキ感がタコスにアクセントを加える。またタコスだけ食べていると野菜不足になってしまうので玉ねぎを載せるのをおすすめ。
▼パクチー
タコスにないと物足りないのがパクチー。日本でいうネギのような役割。
日本やタイのパクチーのような癖のある匂い、味はないのでたっぷりかけてもOK。
正しいタコスの食べ方
タコスは中身がたっぷり入っているので、正しい食べ方で食べないと具材をこぼしてしまったり、サルサが垂れてしまったりします。
タコスを美味しく食べるために正しい姿勢を身に着けるが不可欠です。
STEP1:タコスを片手で持つ
STEP2:顔を斜め45°に傾ける
STEP3:タコスを水平まで持ち上げる
STEP4:大きな口を開け、斜めからタコスに思いっきりかぶりつく。
タコスの注文の仕方
ここまでタコスの事をマスターしたら後は注文だけ。
STEP1:タコスを選ぶ
タコス デ カルネ アサダを2つ下さい。
Me da 2 tacos de carne asada por favor.
STEP2:トッピングを選ぶ
店員が玉ねぎ・パクチーを入れるかどうか聞いてくるので、
店員:Con todo? または Con cilantro y cebolla?
▼玉ねぎ・パクチー入りの場合:Con todo
▼玉ねぎ・パクチーなしの場合:Sin nada
▼玉ねぎまたはパクチーなしの場合:Sin cebolla (Cilantro)
タコスに合う飲み物
美味しくタコスを食べるにはタコスに合った飲み物が欠かせません。
そこでタコスに合う飲み物をご紹介します。
▼コーラ
タコスに一番合うのは間違いなくコーラ。
タコスの脂っぽさ、サルサの辛さにはコーラの甘さと炭酸がよく合う。
メキシコのコーラは世界一美味しいと言われるだけあれ、甘みが強い印象。(日本のコーラと比べると炭酸は弱め)
タコス屋さんには必ずコーラかペプシが置いてあります。
タコス屋では瓶のコーラが主流で、ストローを挿して飲むのが一般的。
▼アグア フレスカ
炭酸が苦手という人にはフルーツジュースがおすすめ。
ハマイカ(ハイビスカス)、オルチャタ(お米で出来た甘いジュース)が定番で、それ以外にもレモンやパイナップルなど様々種類がある。
美味しいタコス屋さんの見つけ方
タコスは日本のラーメン屋のように一軒一軒味が違います。
メキシコに行ったら、せっかくなら美味しいタコスを食べたいですよね。
そこで美味しいタコス屋さんの見つけ方3選をご紹介します。
①レストランでなく屋台で食べる。
意外に感じるかもしれませんが、
実はメキシコ人の99%はレストランではタコスを頼みません。
タコスはメキシコ人にとってはある種のファストフードであり、屋台で食べるものという認識があります。
なのでまずはレストランではなく、屋台を選びましょう。
②お客さんが多い店を選ぶ。
屋台といっても千差万別。
メキシコでは日本のコンビニ並みに屋台があるので、どの屋台を選べばいいか分からない、なんてことにもなりかねません。
そんな時には出来るだけお客さんの多い店を選びましょう。
なぜかというとお客さんがたくさんいる屋台では、回転率が高いため焼きたての肉、トルティージャのタコスを食べることが出来るからです。
一方人気のない屋台ではお客さんの回転率が悪く、お肉がパサついていることが多いからです。
③屋台が集まった食堂街に行く。
メキシコには屋台が集まった通りがあります。
通りで流行っているところや現地人に一番のお店を聞くといいでしょう。
必ず地域で美味しいタコス屋が一軒あるはずです。
タコス以外にも屋台もあるので、何を食べようか迷った時は食堂街を探してみてください。
ちなみに意外と市場(メルカド)にはあんまり美味しいタコスがない印象です。
以上、メキシコの国民食タコスのご紹介でした。
メキシコに行ってぜひ本場の味を堪能してみて下さい。
それではまた!
¡Hasta luego!